『舟を編む』三浦しをん(光文社文庫)

映画やアニメにもなった有名作ですね。
ずっと読みたいと思っていた一冊です。

新たな辞書『大渡海』の完成を目指し、全身全霊をかけて言葉と向き合い続ける、辞書編集部員たちの奮闘記。

思いを言葉にして伝えることの大切さを最近すごく強く感じるようになって、このブログを始めたのも実はそんな思いがあったからでした。
そんな今、読んでよかったなと心から思えた本でした。

主人公の馬締(まじめ)くんと、彼の憧れの女性、香具矢(かぐや)さん。名前の語感がとても素敵ですよね。そういう登場人物の名前ひとつとっても言葉へのこだわりが感じられます。
同僚の西岡さんもチャラいけど奥行きがあって、とても良いキャラしてる。少しずつ不器用な人達がひとつの目的に向かって心を一つにしていく様がなんだかとても清々しいなぁって思いました。

編集の仕事の描写がめちゃくちゃリアル。執筆者や外注業者とのやり取りとか、細かいところもすごく丁寧に描かれていて、綿密な取材をもとに書かれていることが伝わってきます。
それにしても、辞書の編集って想像を絶する大変さなんですね…四校、五校…。編集に十数年、校正だけで一年以上もかかることを想像すると気が遠くなりそうです。

三浦しをんさんは『きみはポラリス』も大好きです。作中の恋愛にまつわるエピソードを読んでいるときはちょっとそちらの作品に近い雰囲気を感じました。

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